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【騎手】仕事内容・適性・なるには・年収・転職事情など!

騎手



騎手の仕事内容とは?

 

騎手の仕事は、競走馬に騎乗して上手く乗りこなし競馬のレースに出場することです。

たとえば、平地競走で3歳馬の日本一を決める「日本ダービー」は東京競馬場で開催され、18頭立てによる2400メートルで争われます。

現在の日本では競馬は公営ギャンブルのひとつです。国から認められた「賭博」です。
他には競輪、競艇、オートレースなどがあります。

騎手はアスリートでもあり、常に勝負の世界で戦いはっきりと結果のでる実力主義の職業です。

とはいえ、実力と経験があるものだけがレースに参加できないとなるといつまでたっても若手は出場できる機会に恵まれないので「負担重量における減量措置」があり、馬にかかる負担重量を調節して騎乗機会に恵まれない若手に出場機会を与えて経験をつませています。

ちなみにこの制度は騎手免許5年目までです。競馬用語では「若手騎手」「アンちゃん」などと呼ばれています。

 

競馬のレースには、「中央競馬」と「地方競馬」がある

中央競馬は、政府が出資した日本中央競馬会(JRA)が運営して、農林水産省が監督しています。
なお、競馬事業による収益はJRAの運営費や畜産を中心として振興事業につかわれています。

一方、「地方競馬(NAR)」というものは地方公共団体によって運営されています。

競馬のレースには、「平地競走(通常のレース)」と「障害レース」、競走馬がソリを曳きながら力やスピードを競う「ばんえい競馬」があります。なお、「ばんえい競馬」は地方競馬で北海道帯広市が主催する「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」のみである。

騎手が、競馬レースに出場できるのは、出走馬をもつ厩舎(きゅうしゃ)から騎乗依頼があった場合です。
主に調教師が、持ち馬の出走が決まれば、騎手を探します。

基本的には、騎手としての実力や馬との相性、馬主や調教師との信頼関係、レース当日のスケジュールなどによって決まります。

レースでの騎乗が決まると、出走する競走馬とトレーニングをします。実際に乗って走ってみて、競走馬の調子やレース展開のタイプ、癖などをつかんでいきます。

 

騎手の働く場所は?

 

出走する際の全国の競馬場や厩舎(きゅうしゃ)がほとんどです。

「厩舎(きゅうしゃ)」とはもともとは家畜を飼う小屋のことでしたが、競馬においては調教師が管理する施設や組織の総称として用いられています。ここで騎手は依頼を受けて日々の調教としても騎乗します。

日本の中央競馬(JRA)では全国で2か所しかなく、美浦(茨城県)、栗東(滋賀県)にあります。地方競馬では多くは競馬場に併設されています。なお、厩舎はトレセン(トレーニングセンター)とも呼ばれたりもします。

厩舎に所属している選手は、通勤を考えると美浦(茨城県)、栗東(滋賀県)の周辺になるでしょう。

地方競馬なら各競馬場に厩舎があることが多いため、その周辺になるでしょう。

また、ほとんどの騎手は厩舎に所属していますが、厩舎には所属しない「フリー」の騎手もいます。人気や実力があればフリーでも騎乗馬の確保ができますが、そうでないとなかなか難しいといわれています。

ちなみに中央競馬(JRA)では競馬開催日の前日21時までに騎乗予定競馬場か美浦(茨城県)、栗東(滋賀県)にあるトレーニングセンターの「調整ルーム」に入室しなければなりません。「調整ルーム」への入室は、アスリートとしてのコンディショニング(体調管理を万全にするなど)の他、競馬開催に向けて騎手の外部との接触を避けることを目的とし、入室後は携帯電話など通信機器の使用も制限されます。

 

騎手に向いている人・適性は?

馬以外との人間関係などのコミュニケーションも必要

チャンスを掴むためには騎乗の巧さだけでなく、調教師や馬主など接することが多いために人間関係は大切なため、コミュニケーション能力も大切になってきます。

 

身長が低めで体重などの自己管理できる人

馬に乗りいかにスピードを速くするかの勝負でもあるので、騎手の体重はおおよそ50キロ前後以下に管理しなければならないといわれています。プライベートでも好きな食べ物やお酒などを我慢したりしなければ勤まりません。そういった意味では、低身長の人の方が少し有利であるといえます。

 

騎手になるためには?

 

騎手になるには、騎手免許が必要となります。日本中央競馬会の場合は、JRA競馬学校の「騎手課程(3年間)」、地方競馬の場合は、地方競馬教養センターの「騎手課程(2年間)」を卒業しなければなりません。

それらの騎手学校や教養センターに入学するためには入学試験がありますが、入学することがとても難関なのです。

JRA競馬学校騎手課程受験

JRA競馬学校騎手課程受験の合格者は、毎年約150名程度が受験し合格者はわずか8名前後。

試験内容はというと、筆記試験では、国語と社会、面接では集団面接や身体検査、身体能力検査などがあります。

日本中央競馬会のJRA競馬学校「騎手課程」受験資格では、入学時に20才未満で年齢に応じて騎手課程受験時の最高体重を44kg~46.5kgと体重制限があります。

地方競馬教養センター 騎手課程受験

地方競馬教養センターの騎手課程の入学者数は、毎年13人前後です。
地方競馬の騎手課程受験は、栃木県那須の地方競馬教養センター内で、宿泊形式で行われます。

試験内容はというと、筆記試験では、国語と社会さらには数学、面接では面接や身体検査、身体能力検査などがあります。20才以下です。

 

合格率を上げる最適なルート

騎手になるには超難関だということですが、実は合格率をあげるルートがあるのです。

それは、馬の専門学校に通うことです。
馬の専門学校はなにかというと、競馬の学校や教養センターの受験対策をすることができる予備校と考えてもらえばいいでしょう。

馬の専門学校には、高校卒業の資格を取りながら学べる学校も多くあります。

参考

アニマル・ベジテイション・カレッジ(千葉県成田市/北海道日高市)
インターアクションホールマンスクール(千葉県成田市)
東関東馬事高等学院(千葉県八街市)
国際馬事学校(茨城県稲敷市)
優駿学園(千葉県富里市)

※上記のうち「優駿学園」だけは、高校卒業の課程のない厩務員、牧場スタッフ、乗馬インストラクターを育成するコースとなります。

 

騎手の給料・年収は?

 

中央競馬(JRA)の騎手は、レースに出場できているうちは超高給といっていいでしょう。
なんと、2000~6000万円が全体の6割で2000万以下が2割、残りの2割の騎手が6000万以上です。
そして、実力のある騎手は、取材やイベント、CMなどへの出演依頼が多く、年収が1億円を超える人もいるようです。

どのように給料が決まるかというと、レース賞金のおよそ5%~7%とレースの出走手当、競走馬の調教手当などです。

例えばレースの賞金で1着馬には2億円が贈られる場合、そのおよそ5%~7%の1000万円以上が騎手の取り分となります。
残りの取り分は、およそですが馬主が約80%や調教師が約10%や厩務員が約5%となります。

中央競馬の騎手は平均1000万円といわれるのに対して、地方競馬の騎手はトップクラスでも500万〜600万円といわれています。

 

 

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